ワードプレスのメール遅延防止対策!WP Mail SMTPの解説と設定方法を徹底解説
WordPressからのメールがうまく送れていない?
世界中で多くの人々に親しまれているWordPress(ワードプレス)ですが、初心者がよく直面する問題の一つに「メールがうまく送れない」というものがあります。
具体的には送ったつもりになっていたのに、相手先にちゃんと届いていない、もしくは「迷惑メール」として扱われてしまっている。
実際数多くの件数が発生しており、実は「WordPressあるある」と言ってもよい事象なのです。
今まで順調にサイト運営をしていたのに、突然メールに不具合が生じることもあるため、気が付くまで時間がかかってしまうケースも報告されています。
設定を見直して間違っていないことを確認しても、なお送信トラブルが続く場合は、WordPressをインストールしたレンタルサーバに原因があることを疑ってみましょう。レンタルサーバを用いてサイトを構成するWordPressでは、メールの送受信用に設定したドメイン名と、実際に送信する際のサーバURLが異なる、という事情があるからです。
同様に「Contact Form 7」等のお問い合わせフォーム用のプラグインを使用している場合も、送ったメールが「なりすましメール」と誤判断されてしまい、相手に届いていないということがしばしばあります。
今回はこうした事象を解決するための、「WP Mail SMTP」というプラグインを使った対策を解説していきます。
WordPressのホームページにお問い合わせフォームを設置するにはプラグイン「Contact Form 7」を使うか「Google Form」を埋め込むかが主要な方法です。
プラグイン「Contact Form 7」を使う場合は、本記事の「WP Mail SMTP」も一緒にインストールし設定しておくことをおすすめします。
そんなときは「WP Mail SMTP」
※ここからはメールの仕組みなどの解説になります。WP Mail SMTPの設定方法を知りたい方は飛ばしてこちらをお読みください。
お問い合わせフォームやメールを利用する際に、WordPressを置いているレンタルサーバではなく、外部のメール送信サーバ(SMTPサーバ)を利用することで、不審なメールと誤認されるリスクがかなりの確率で減少します。
SMTPとは、Simple Mail Transfer Protocol(簡易的メール転送プロトコル)の略で、一言でいうとメール送信を行うためのプロトコル、ネット上の決め事の仕組みです。SMTPサーバはメールを送る際に郵便局のような働きをしてくれる専用サーバなので、WordPressでサイト構築を行う際にはぜひ利用することをお勧めします。
そしてWordPressで広く用いられている代表的なSMTPプラグインがこちら、「WP Mail SMTP」です。評価は4.8と多くのユーザーからほとんど5つ星を得ており、効果には定評があります。
メール送受信の仕組みを簡単におさらい
ここで簡単に、メールが送受信される仕組みをおさらいしてみましょう。
電子メールは、作成しただけでは当然ですが相手先に届きません。上の章で書いたように、送信機能を担うSMTPサーバがDNSサーバと連携して相手先のIPアドレスを特定し、受信側のSMTPサーバへメールのデータを転送するのです。転送されたメールはPOP3サーバを通じて相手のメールソフトにダウンロードされ、受け手はここで初めて読むことが可能となります。
「WP Mail SMTP」をインストールすることで、以前はレンタルサーバ経由で発送していたメールが、SMTPサーバという郵便局を経て相手先に送信されるようになります。不審メールと誤解されたり、届かなかったりという不具合は、これにより解消されるというわけです。
設定してみましょう (手順解説)
「WP Mail SMTP」をインストールするには、まずWordPressの管理画面に入ります。ダッシュボードの「プラグイン」を開き「新規追加」を選択したのち「WP Mail SMTP」を検索してください。
↑このような表示が出てくると思います。
「今すぐインストール」のボタンををクリックし「有効化」へと進んでください。
有効化が済むと「インストール完了」と表示され、ウィザードが立ち上がって設定画面が現れます。表示された項目に入力していきましょう。
Step 1 of 6として
“Choose Your SMTP Mailer”という画面が出現します。
ここでは、「その他のSMTP」を選んでみます。
そして、右下の「Save and Continue」をクリック。
次にメーラーの設定を行います。
あなたが契約しているメールサービスの情報、例えばGmailのならSMTPホストは「smtp.gmail.com」と入力します。「暗号化」は「SSL」、ポートはデフォルトの「587」のままでです。ユーザー名などについてはメールサービスの提供元に各自確認してください。現在利用しているメールソフトの設定画面でも確認できると思います。フォーム名、送信元メールアドレスなどすべて入力が終わったら、設定を保存して完了です。
WP Mail SMTPには、メールのテスト送信機能があります。「メールテスト」タブを開いて、「テストメールを送信」してみましょう。指定したメールアドレス宛に無事届いていればOK。「Contact Form 7」等のお問合せフォームを利用している場合は、そちらを使ったテストも忘れず行ってください。
無事WP Mail SMTPがインストールされていれば、メール送信トラブルはこれで解消されることと思います。
まとめ
「WordPressあるある」事例でもかなり上位にランクするであろう、メール送信トラブル。送ったつもりの連絡が相手に伝わっていないと、重大な損失につながりかねません。
レンタルサーバ経由でメールを送信する設定のままにせずに、「WP Mail SMTP」プラグインを装備してトラブルを回避し、大切な時間や人的資源をぜひ本来のコンテンツ強化に活用してください。