WordPressのリビジョンを無効化&削除してサイトを高速化する方法

WordPressには、「リビジョン」と呼ばれる便利な機能があり、執筆または編集している記事の内容を、自動的に保存してくれたり、あとで復元することもできます。
WordPressの記事編集画面のメニューにある、以下のような「〇件のリビジョン」という項目を一度は見たことがあると思います。この項目から、その記事の過去内容を確認したり復元することができます。

リビジョン機能は、
- ある記事に間違いがあったので、昨日の編集状態に戻したい
- 昨日と今日で記事の編集内容を比較したい
- 記事が消えてしまったので復元したい
といった場合に、活躍してくれます。
しかし、いざというときに助けてくれる便利な「リビジョン」ですが、実際には、WordPressサイトを運営しているとすると使ったこともないというケースも多いのではないでしょうか?
実際そこまで履歴が見やすいわけでもないですし、過去の状態に戻したいというケースもほぼないという方が多いかと思います。
普段使わなくても、万が一に備えて、リビジョン機能はあった方がいい
と思われるかもしれませんが、リビジョン機能は、サイトの表示速度低下の原因になるので、無効化or削除することをオススメします。
リビジョン機能を有効にしたまま放っておくと、記事を執筆/更新するたびに、データベース上にリビジョンのデータが溜まってしまい、ウェブサイトの表示速度が低下します。
ページ数が数ページのようなサイトであれば、表示速度の低下はほとんどありませんが、ページ数が数百ページのような場合や、性能があまり高くないサーバーを利用していると、顕著に速度低下が表れてきます。
ブログやウェブサイトの表示速度が遅くなると、
- 利便性が下がりユーザーが離脱する
- アクセスや売り上げにも影響する
- GoogleからのSEO評価が下がる
などの問題が発生するリスクがあります。
そこで今回の記事では、
- wp-config.phpを編集してリビジョンを無効にする方法
- WordPressプラグインWP-Optimizeを使ってリビジョンを削除する方法
をご紹介します。
リビジョンを無効にするか、または、プラグインを使って定期的に削除しておくことで、ウェブサイトの表示速度低下を防ぎ、ページをスムーズに表示させることができます。
目次
「wp-config.php」を編集してリビジョンを無効にする方法
最初に、「wp-config.php」を編集してリビジョンを無効にする方法を解説していきます。
「wp-config.php」を編集してリビジョンの設定を変更する場合、
- リビジョンを完全に無効にする
- リビジョン数を制限する
の2つの設定方法があります。
リビジョンを無効と制限する場合のメリット、デメリットは以下になります。
無効にした場合 | 制限した場合 | |
---|---|---|
メリット | 保存を繰り返したり、記事が増えても、データベースにリビジョンデータが溜まらない | リビジョン機能が使えて、データベースにそこまで負担がかからない |
デメリット | いざというとき、リビジョン機能が使えない (もし切り戻す可能性がある場合は自分で手動でバックアップを取るなどする必要がある) | 記事数が増えると、サイトの表示速度が低下する可能性がある |
どちらの変更方法も、「wp-config.php」ファイルのソースコードに記述する必要がありますが、たった1行なので、サーバーに慣れていない人でも安心して変更できます。
それでは、リビジョンを無効にする方法と制限する方法をそれぞれ解説します。
リビジョンを無効にする方法
「wp-config.php」ファイルを開き、以下のソースコードを貼りつけてください。
※ 必ず、「require_once(ABSPATH . ‘wp-settings.php’);」より上に記述するようにしてください。
※ サーバー上のファイルを変更する場合、必ずバックアップを取ってから作業するようにしてください。
define('WP_POST_REVISIONS', false);
//ここより上に追記
require_once(ABSPATH . 'wp-settings.php');
ソースコードを貼りつける際、他のコードをいじってしまうと、
- 管理画面がうまく動作しなくなる
- 投稿データが消える
- 最悪、ウェブサイト自体が表示されなくなる
などといったリスクもあるので、十分注意してください。
また、「wp-config.php」ファイルは、WordPressの管理画面やテーマエディタからは修正できない仕様となっているため、
- レンタルサーバーに搭載されているファイル管理ツール
- パソコンからサーバーにアクセスできるFTPソフト
などのツールを使う必要があります。
それらの方法について詳しくは以下の記事で解説しているので、ご参考ださい。(Mac向け)
リビジョンを制限する方法
先ほどと同様に、「wp-config.php」ファイルを開き、以下のソースコードを貼りつけてください。
※ 必ず、「require_once(ABSPATH . ‘wp-settings.php’);」より上に記述するようにしてください。
※ サーバー上のファイルを変更する場合、必ずバックアップを取ってから作業するようにしてください。
define('WP_POST_REVISIONS', 10);
//ここより上に追記
require_once(ABSPATH . 'wp-settings.php');
上記の記述では、リビジョンデータが、10個まで保存される設定となります。
リビジョンデータの保存上限数を20個にしたければ、数値の10を20に変更すれば20個まで保存されるようになります。
また、もし設定したリビジョンの保存上限数を越えて、リビジョンデータが保存された場合、古いリビジョンデータが削除されて、新しいデータはちゃんと保存されるので、安心してください。
「WP-Optimize」を使ってリビジョンを削除する方法
リビジョン機能をそのまま使うor制限する場合はもちろん、完全に無効化しても、これまで溜まった過去のリビジョンデータはサーバー上に残ってるので、別途削除する必要があります。
そこでオススメなのが、WordPressプラグイン「WP-Optimize」を使ってリビジョンを削除する方法です。
ウェブサイトの表示速度が低下しないよう、使わなくなった過去のリビジョンデータは、定期的に削除するようにしましょう。
それでは、「WP-Optimize」の導入方法を解説していきます。
WordPressの管理画面に移動し、画面左のメニューから、[プラグイン]→[新規追加]にアクセスしてください。

右上の検索窓から「WP-Optimize」と検索し、左上のプラグインをインストールします。

インストールが完了したら、[有効化]をクリックしましょう。

「プラグインを有効化しました」を表示されたら、インストール作業は完了です!

WordPressの管理画面メニューから、[プラグイン]→[インストール済みプラグイン]にアクセスしてください。

[WP-Optimize]→[有効化]にアクセスしてください。

[すべての投稿リビジョンをクリーン]→[最適化を実行]をクリックで、リビジョンを削除することができます。

リビジョンの削除作業は、以上で完了です!
まとめ
この記事では、
- 「wp-config.php」を編集してリビジョンを無効にする方法
- WordPressプラグイン「WP-Optimize」を使ってリビジョンを削除する方法
をご紹介しました。
リビジョンデータがデータベース上に溜まってしまうと、ウェブサイトの表示速度が下がり、サイトの利便性やサービスの制約数にまで影響する可能性があります。
最近、サイトが少し遅くなった気がする
と感じたら、リビジョン機能を無効化&削除することをして、サイトを高速化するようにしましょう。