WordPressのwp-cron.phpを無効にしてサイトを高速化する方法

ウェブサイトを運営していると、サイトの表示速度が遅くなることがあります。
WordPressサイトが重くなった時の一般的な対処法として、
- 不要なプラグインをアンインストールする
- サイト高速化専用のプラグインを導入する
- 画像を圧縮する
などがよく挙げられます。
ですが、もしこれらの施策を行ってもサイトの表示速度が改善しない場合、どうしたらいいのでしょうか?
そんな時にオススメなのが、この記事でご紹介する、「wp-cron.php」を無効にしてWordPressサイトを高速化する方法です。
FTPクライアントソフトなどを使って、WordPressサイトが重くしてしまう「wp-cron.php」を無効にすることで、サイトのパフォーマンス向上が見込めます。
目次
「wp-cron.php」とは?
「wp-cron.php」は、WordPressにデフォルトで搭載されている自動実行プログラムファイルのことで、
- WordPressのバージョン更新
- 記事の予約投稿
- WordPressプラグインの実行
といった動作を行なってくれます。
これらの機能自体は便利なのですが、WordPressにアクセスする度に「wp-cron.php」が実行されてしまうという欠点があります。

上のイラストを見ていただくと分かりますが、「wp-cron.php」を有効にしたままだと、
- WordPressサイトのコンテンツなどにアクセス
- コンテンツが表示される
- +「wp-cron.php」の実行
のように、「wp-cron.php」が追加で実行されます。
結果、WordPressのサーバーに負荷を与えてしまい、WordPressサイトの表示速度が低下に繋がります。
したがって、「wp-cron.php」を無効化し、サーバーへの負荷を軽減させ、WordPressサイトを高速化することが大事です。
それでは、「wp-cron.php」を無効にしてWordPressサイトを高速化するという方法を解説していきます。
「wp-cron.php」を無効にしてWordPressサイトを高速化する方法
「wp-cron.php」を無効化する手順は以下の3ステップです。
- WordPressのサーバーにアクセス
- wp-config.phpに無効化用のコードを追加
- レンタルサーバーからCron を使ってwp-cron.php を定期実行
FTPクライアントソフトなどを使ってWordPressサーバーにアクセス
「wp-config.php」ファイルを編集するためには、まず、WordPressサイトのサーバーにアクセスする必要があります。
ただ、「wp-cron.php」ファイルは、WordPressの管理画面やテーマエディタから修正できない仕様となっているため、
- パソコンからWordPressサーバーにアクセスできるFTPクライアントソフト
- レンタルサーバーに搭載されているファイル管理ツール
とったのツールを使う必要があります。
FTPクライアントソフトを使った方法について詳しくは以下の記事で解説しているので、ご参考ださい。(Mac向け)
wp-config.phpに無効化用のコードを追加
WordPressのサーバーにアクセスしたら、「wp-cron.php」ファイルを開き、以下のソースコードを貼りつけてください。
その際、「wp-cron.php」ファイルを直接テキストエディタで開いて編集することで、ダウンロードとアップロードの手間を省くことができます。
/** wp-cron.phpを無効化 */
define('DISABLE_WP_CRON', 'true');
※ 必ず、「<?php」の後に記述するようにしてください。
※ サーバー上のファイルを変更するときは、必ずバックアップを取ってから作業するようにしてください。
レンタルサーバーからCron を使ってwp-cron.php を定期実行
設定用のソースコードを貼り付けることで、「wp-cron.php」を無効化できましたが、このままだと、予約投稿などの機能が一切使えません。
そこで、レンタルサーバーに搭載されている「Cron」(指定したコマンドを自動実行してくれる機能)を使って、「wp-cron.php」を登録してあげることで、
- WordPressの自動更新
- 記事の予約投稿
といった機能を、引き続き利用することができます。
今回の記事では、エックスサーバーを使って「wp-cron.php」を登録する方法をご紹介します。
※ 他のレンタルサーバーでも基本的に手順は変わらないので、それぞれのサーバーにしたがって設定してください。
※ 大手レンタルサーバーを利用されている方は、以下の各公式ページから「CRONの設定方法」が分かるので、ご参考ください。
※ Cronが使えないレンタルサーバーをご利用されている場合、この記事をご紹介している方法は使えませんので、ご了承ください。
エックスサーバーを使って「wp-cron.php」を登録する方法
エックスサーバーのサーバーパネルにログインし、[アカウント]→[cron設定]にアクセスします。

- 分(何分)
- 時間(何時)
- 日
- 曜日
- コマンド*
- コメント(「wp-cron.php の定期実行」など、何の処理なのかわかるように)
などの項目を入力して、「確認画面へ進む」→「追加する」をクリックします。

*コマンドには、以下のように入力してください。
/usr/bin/phpX.X -q /home/サーバーID/ドメイン名/public_html/wp-cron.php
コマンドをコピペする際は、
phpX.X:利用中のphpバージョン (7.1など)
サーバーID:XSERVERで登録されているサーバーID
(サーバーIDが分からないという方は、XSERVER:各種IDについてをご参照ください。)
独自ドメイン:サイトのドメイン名 (templete-press.comなど)
のように、ご利用中のWordPress環境に応じて、「phpのバージョン」と「独自ドメイン」をそれぞれ変更するようにしてください。
Cronを使ったwp-cron.php を定期実行の設定は、以上となります!
※ 設定が完了したら、予約投稿などの機能が正常に使えるか必ずご確認ください。
WordPressを高速化する他の方法
「wp-cron.phpを無効にしたけど、サイトの表示速度が改善しなかった…」
という場合もあります。
そのときは、以下の4記事でWordPressサイトを高速化する他の方法を解説しているので、参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、
- 「wp-cron.php」を無効にして高速化する手順
をご紹介しました。
「wp-cron.php」は便利ですが、WordPressサーバーに負荷がかかってしまい、サイトの表示速度を低下させてしまいます。
「wp-cron.php」を無効する代わりに、レンタールサーバーの「Cron」で代用することで、予約投稿などの機能を維持しつつ、WordPressサイトのパフォーマンスを改善することができます。
ぜひ、この記事でご紹介した方法を参考にして、サイトを高速化してみてください。